
NPOえひめ盲ろう者
―― 2006・秋号 ――――
目次
レポーター 理事 林 弘之
7月16日(日)。予定通り、
当日の空は良く晴れていて、正午を前に気温はぐんぐん上がり、汗を拭うのが大変だった。ただ、それも直接陽射しを浴びてしまう屋外でのみのこと。参加者一人一人の自己紹介に始まり、主催者側の用意したクイズ大会等、移動中の車内は最初から中々の盛り上がりを見せていた。
そうこうしているうちに到着した最初の目的地、アサヒビール工場。ここでは職員の方にビールの作られる過程を一つ一つ丁寧に説明していただいた。普段何気なく飲んでいる人もそうでない人も熱心に説明に聞き入っていた。難聴があるわたしも通訳介助者の方の助けを受けて説明を聞くことが出来たが、ビール精製の過程にほとんど人の手が入らないことに驚いたものである。
30分あまりの見学を終えた後の昼食は精製されたばかりの生ビールとジンギスカン。飲み放題の食べ放題で、これには参加した皆が満足した様子。
お腹も程よく膨れたところで、次に向かったのはマイントピア別子である。江戸時代から300年続いた銅山の跡ということで、当時の仕事の内容や、施設を保管することになった経緯等を聞くことが出来た。その内容事態もわたしは知らないもので、感心させられるものではあったが、坑道という音が反響する空間の中で、それらの内容を受け取ることが出来たのは偏に通訳介助者の方のおかげと考えるのはわたしばかりではないだろう。
それだけに、介助者の方が手一杯になっていないか不安に思うこともあったが、どうやら杞憂だったようである。帰りのバスの中で、多くの参加者から異口同音に「楽しかった」「また参加したい」という感想が出てホッとした。
盲ろう者と通訳介助者とが一緒に楽しめるということは、双方が良好な関係を築き、共に社会参加していく上で大切なことだとわたしは考える。バスを利用しての遠出は初めての試みで、高橋理事長も「いろいろと不安があったが、大成功のようでよかった。これからも続けていきたい」と述べておられた。このような機会が徐々に増え、盲ろう者と通訳介助者との関係が深まることで、双方が共に社会参加していけることを願いつつ、今後、わたし自身を含めた多くの人がこのような活動に積極的に参加することに期待する。
理事長 高橋 信行
平成18年8月19日、大阪府堺市にあるリーガロイヤル堺で全国盲ろう者団体連絡協議会の設立総会が開かれました。(「全国盲ろう者団体連絡協議会」は長いので以下「協議会」とします。)
この協議会、いったい何かといいますと、盲ろう者の当事者全国組織なんです。
「えっ、これまで当事者の全国組織がなかったの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そうです、なかったのです。
他の障害者団体ではとっくに当事者の全国組織を作り、結束して様々なことを社会に要求しています。
また、盲ろう関係でも、盲ろう児の親の会「ふうわ」やCHARGEや全国盲ろう教育研究会は既に全国組織として結成され活動している中、盲ろう者の当事者組織だけがまだ結成されていませんでした。
今回やっと結成されたのです。
次に、協議会に期待される役割について書きます。
@全国の盲ろう者の意見を聞いて取りまとめ、国や地方自治体、社会に訴える。
たとえば私たち盲ろう者から出された意見をまとめて、厚生労働省に出かけて、「これが日本の盲ろう者の意見です。よろしくお願いします。」と要望するんですね。
A盲ろう者同士の情報交換がうまくいくようにコーディネートする。
全国大会や指導者研修会の開催に協力したり、機関誌、メーリングリストなどを運営して盲ろう者同士が情報交換できるようにするんですね。
B他の機関と連携して盲ろう者の福祉の増進を図る。
全国盲ろう者協会をはじめ他の盲ろう者関係の機関とはもちろん、それ以外の他の関係団体と連携して盲ろう者福祉を向上を図るんですね。
こういった様々な活動を行います。
今回の設立総会で兵庫の吉田正行さんが会長に副会長として広島の大杉さん、大阪の門川さんが選ばれました。
高橋は事務局長をさせていただくことになりました。
がんばりたいと思います。
その他、会計、委員、監事、顧問が選ばれています。
「NPO
私たちは、愛媛での活動をこれまで以上にしっかりしたものにしていくとともに協議会に協力していくことで、全国における盲ろう者の福祉の向上を図り、私たちみんなが社会参加と自己実現を果たしていけるようにがんばっていく必要があると思います。
みなさんが力を合わせていく必要があります。
今後ともよろしくお願いします。
理事 林 弘之
ここでは盲ろう者のみなさんが生活する上で役立ちそうな情報を紹介していきたいと思います。今のところ、編集長の独断と偏見に基づいて選んでいるので本当に役に立つかどうかは謎ですが(汗)。
さて、今回は株式会社テクノメイトさんからの情報です。株式会社テクノメイトさんは視覚障害者の生活をサポートする様々な製品を取り扱っている会社ですが、中には盲ろう者にも便利なアイテムもある模様。その中でも特にわたしが『おお、これは』と思ったものを紹介させていただきます。
その名も『ブレイルセンス 日本語版』。これは6点入力キーボード、32マス点字ディスプレイ、音声出力機能を備えたハイスペックな携帯情報端末です。
視覚障害者向けPCとしては日本初のネットワーク接続機能を備えるなど見所の多いブレイルセンス 日本語版ですが、注目すべきは何と言ってもこの製品が盲ろう者をユーザーとして捕らえている点でしょう。
盲ろう者をユーザーとして捕らえたパソコンをわたしはこれまで見たことがありませんでした。音声&ピンディスプレイ出力で視覚・聴覚の両方の障害をサポートしてくれる。今までパソコンを使いたくても十分なサポートが受けられずに断念していた方、必要な機器をそろえられなかった方もこれ一台でかなりの部分を解決出来るのではないかと思います。
詳しい仕様については下記URL内の製品情報かカタログをご覧ください。
カタログはメールまたは電話でテクノメイトさんに問い合わせると点字と墨字の両方を送ってもらうことが出来ます。
高価な商品ではありますが、これ一つで上のような性能であることを考えればお得なのではないでしょうか。
使いこなせれば確実に世界が広がります。
株式会社テクノメイトさんではこのようなパソコン・パソコン関連機器の他にも日常生活用具を始めとする様々な便利グッズを販売しています。また、点字や音声のカタログを利用することも出来ますので、ぜひ一度問い合わせてみてください。
・お問い合わせ先
株式会社 テクノメイト
〒592−0005
大阪府高石市千代田3−4−11
рO72−262−0845
FAX072−262−0898
期日 平成19年2月11日
時間 午後1時30分〜
場所 キスケボウル
期日 平成19年4月1日
時間
場所 愛媛県視聴覚福祉センター 和室
編集長 林 弘之
こんにちは。この度、本誌の編集委員長を務めさせていただくことになりました林弘之です。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
それが本年5月に召集された理事会での高橋理事長の鶴の一声で企画が始動、その場で編集長に任命していただいたわたしを中心に編集委員会を発足して今日まで活動してきた次第です。
ここに多くの人の協力を得てもうろうの木2006年秋号を発行出来ることを嬉しく思います。
ご協力いただいた関係各位にこの場を借りて感謝いたします。ありがとうございました。
本誌をお読みいただいた方がそれぞれの形での社会参加に対する意欲・感心を高めていただけたのであれば、本誌は成功したといえるでしょう。
まだまだ始めたばかりですが、盲ろう者の社会参加を支援するという本会の種子に沿いつつ、編集部と読者の皆さんとが一体になって盛り上げていけるものを目指して頑張っていきたいと思っています。皆様のご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
