
NPOえひめ盲ろう者友の会 会報
―― 2008・冬号 ――――
「2年ぶりに参加して」 真鍋 法子(四国中央市)
えひめ盲ろう者友の会の皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
昨年、体調を崩したため、徳島県の中・四国大会には、参加できませでした。姉と共に、毎日45分ぐらい歩き、ウォーキングをしております。脳神経・心の病(やまい)も乗り越えることができ、元気いっぱい!今年こそ、ぜひ、島根県の中四国盲ろう者大会に参加したいと何度も思っておりました。
ようやく母の許可もらい、2年ぶりに、参加することができました。とても嬉しかった。
全体会にて、私が聞きたいと思っていた体験発表がなかったから、残念です。
懇親会がはじまった時、誰かが迷子になったようだし、誰かがクタクタに疲れたようです。昔から知っているドジョウすくいの踊りを、触ってみたくて・・・。香りのクイズは何回も匂いを嗅ぐけれど難しかったです。お料理をひとつずつ食べながら、ビールを飲んだからです。
翌日は、雨降り。「抹茶なんとか・・?」と言われ、私には何のことか分かりませんでしたが、行ってみたから、茶道具だった。昔懐かしいけれども、茶道の仕方を知りませんでした。教えてもらったから楽しかったです。
列車の中では、手話や、手書きでしゃべったからよく笑いましたよ。楽しかった!
中・四国大会に行かない盲ろう者の皆さん、来年香川県の中・四国大会に参加したらいかがですか?
忙しい仕事やしんどい体をぶっ飛ばして、参加しましょうね!
「島根大会」に参加して レポーター 村上 容子
11月15日、16日の2日間、島根で行われた、第14回中・四国盲ろう者大会に参加してきました。さすがに片道6時間近くの列車の旅は疲れましたが、その疲れをふきとばすような、楽しい2日間でした。島根に到着して早速の出雲そばに大満足し、会場のホテル一畑に向かいました。
まず、開会式では、島根盲ろう者友の会の盲ろう者 安食さんがテープ伴奏に乗せて、すばらしいドラム演奏を披露してくれました。ひき続き、あいさつがあったあと、開会式は終了。
今回、意見発表がなかったのは残念ですが、その時間を観光に費やすことができました。宍道湖の夕日スポットで、夕焼けと雄大な宍道湖を眺めながら飲んだビールの美味しかったこと!(・・うーん、たとえ夕日が見えなくっても、ビールは美味しかったにちがいありません。)
そして、ホテルでの懇親会。島根の友の会の方が工夫をこらして考えた、安木節の舞や、香り当てクイズが行われる中、多くの盲ろう者の間にコミュニケーションの輪が広がったのはいうまでもありません。翌日も、松江城、堀川遊覧、郷土料理など、島根の自然と食を満喫し、たくさんのおみやげをかかえ、島根をあとにしました。
今回、愛媛県から5名の盲ろう者を含む13名が参加できたことは、ほんとにうれしい限りです。来年の大会は高松だそうですが、また、ぜひ、より多くの方と一緒に参加することができますよう祈っています。
理事長 高橋 信行
去る7月23日の午後、愛媛県庁に陳情に行きました。メンバーは全国盲ろう者協会の塩谷事務局長、橋間さん。友の会からは副理事長の中西さん、理事の村上さん、松本さん、中西さんの通訳で時岡さん、そして理事長の高橋です。
本当は、友の会からもっと多くの人に参加していただきたいところでしたが、協会から「込み入った話になるから焦点を絞って陳情をした方がよいので、今回は人数を限定して」との指示でこのようなメンバーでの陳情になりました。
県庁で何をお願いしたかというと、「来年度から愛媛県で盲ろう者に対する通訳介助者派遣事業を実施してください」ということをです。
これまで、全国盲ろう者協会が行ってきた「訪問相談員派遣事業」は今年度末をもって終了します。協会のチケットを使って日常生活や社会参加の支援を受けてきた盲ろう者は来年度からはそれができなくなるわけです。そんなことになったら、愛媛県の盲ろう者は生きていけません。
全国的に見ると、47都道府県のうち既に29の自治体が派遣事業を実施しているそうです。ですから、愛媛県でも早く派遣事業を始めて欲しいんですね。
しかし、県の担当者によると、愛媛県の財政事情は厳しく新規事業を始めるのは相当に難しいと言っていました。
でも、私たちとしては、財政難はわかるけれど、盲ろう者はこれまで福祉の狭間に置かれ十分なサービスを受けてこられなかったのだからなんとしても、派遣事業をはじめてほしい、とお願いしてきたわけです。
県の担当者もできるだけのことはしたいと言っていました。来年度、派遣制度を実施していただけるか、まだかわかりませんが、私たちはこれからも陳情などの活動を通して私たちの声を行政に届けていくことが大事だと思います。
皆さん、今後ともよろしくお願いします。
中西 信廣
ピクニックも早三度目。一回目はアサヒビール工場。二回目はぽこぺん横丁。さて、今回は……。
7月13日(日) 晴天。西条駅で皆と合流して、出発。
1.四国鉄道歴史パーク
ここは、鉄道やレールの好きな中西(皆さん、中西のあだ名は、愛媛では「ぼう」、関西では「まんが」でもち、愛媛の友に会では「ぼうさん」で通ってます。なので、これからは中西のことは「ぼう」と思ってくださいね)の一番見たいところで、西条駅の隣です。
「0系新幹線(ひかり)号」
昭和10年、あの「東京オリンピック」があった10月1日に、東京駅から大阪駅まで3時間で結ぶ「夢の超特急」です。確か、3時間ぶっ通しで放映されたような記憶があり、丸い前が特徴です。運転席はかなりボタン操作が多いと思っていましたが、レバーが多いのにびっくり。でも、レバーを動かしていると、運転気
分。前の丸い部分はもっと突出してると思ったのに、そうではありませんでしたが、帽子を被り、ポーズです。
「ディーゼル機関車」
四国で初めて走った由緒ある機関車で、運転席はもちろんほぼレバー操作で、窓から顔出せました。ぼうにとっては、すごい思い出があります。あれは、小学校の5年生頃だったか。
運転席を後ろから見手ると、「ぼく、中入るか」と言われ、即入りました。最前列から見た景色は素晴らしく、特にトンネル内に入るときは、トンネルの入り口が見えるし、ポイントを替え、ホームに入線するシーンは今でも覚えています。
一つ残念なことは、ブリキ製の機関車や新幹線のおもちゃ、特にミニゲージ(レールの幅)に乗ったものがあれば、買おうと思ってたのが、触って分かるのがチョロQやプラスチック製で、買うのがなく、諦めたことで、残念です。
2.チロル(オーストリアでは?)の森では、山に上がり、肉や野菜を買って来、地ビールを飲みながらのお喋り。汗拭きながら、わいわいがやがや。皆で食べる食事は最高!しっかり食べて飲んだ後、岩だらけの川原を降り、冷たい川の水に触り、ついでに手と顔を洗い、さっぱりして次の目的地へ。
3.今治タオル美術館
今治といえば、タオルと造船で、その一つのタオルのほうです。
ここにはタオルの原材料(エジプトなど、いろんな国のがあります)や、ローラーに巻かれたタオルや、動物のぬいぐるみなど、ショッピングも楽しめます。が、ぼうは一度行ったことがあるので、無理を言って申し訳ないのですが、「喫茶ルーム」で会員のたまおきさんと会い、ぼうはなんと「黒蜜シャーベット」なるものを注文。植木鉢のような、食べやすい容器だったんですが、その甘ーいこと。「しまった!」と思いながらもしっかり食べ、汗も引き、水飲んで口もすっきり。玉置(タマオキ)さんと久々に会えて、嬉しかったです。
4.桜井漆器會館
ぼうは知らんかったけど、「桜井漆器」は有名で、「汁椀」の出来るまでの工程が展示され、しかも、触れるのは最高の喜びです。
木から荒削り(横線がいっぱいで、ざらざらしている)。荒削りから汁椀へ(ここで、汁椀と分かりました)。削りから漆。それと、磨き。更に色付けや模様入れと、一連の手作業。職人の技を見せ付けられました。何か買った人もいるのでは……。
今回のピクニックは、雨ならぬ日が降り、汗拭き拭きの旅行でしたが、鉄道に触れ、暑い中、ビールを飲んだり食べたり、久々の人と会ったり、漆器に触れたりで、素晴らしい旅でした。
さ、来年はどこやろと思い、今から来年のことを考えています。
閉じ篭りがちの多い盲ろう者が通訳者やガイドさんの力を借り、いろんなコミュニケーションを使い、話し、おいしいものを皆で食べ、新鮮な空気を胸一杯吸い、更には「触れるもの」があって、最高のピクニックですので、来年はもっと多くの盲ろう者の仲間が参加し、楽しいことが体感出来るピクニックに参加しましょう。
見えるときは嫌いだった太陽。今は大好きです。外の空気、おいしいですよ。
皆さん、大いにこのピクニックに参加しましょう。
この場を借り、このピクニックを企画されたスタッフに感謝いたします。
ありがとう。来年もよろしくお願いします。
林 弘之
今年の8月に、広島で開催された第18回全国盲ろう者大会に参加しました。
今年は広島で開催ということで、広島盲ろう者友の会を中心に、中国・四国地区の友の会が協力して実行委員会を立ち上げ、開催に向けて準備を進めていきました。
わたしも愛媛の代表として、実行委員会に参加し、また、大会期間中は愛媛が担当する閉会式において、司会を務めさせていただきました。
実行委員として最初の実行委員会に参加するために広島へと渡ったのが昨年12月のこと。
県外へ行くのは学生の頃の修学旅行以来で、体調面でも不安だったのですが、その日は何とか無事に帰ってくることが出来ました。
休憩を挟みながらの3時間の会議は、コミュニケーション手段の違いや個々人の理解度の違いなどから、とても円滑とは言えず、特に最初の会議では何も決まらずに終わってしまったことに、大いに不安を覚えましたが、その後のML(メーリングリスト)での話し合いである程度はカバー出来たようです。
ただ、この方法でも実行委員が情報を受け取ってから、各友の会の役員会で議論し、決定したことを実行委員が委員会に報告するという手順を踏むことに変わりはなく、役員が直接集まらなければならない県では大変な時間と労力を要したようです。
この点、役員全員がメールをすることが出来る我が愛媛は楽でした。
2回目の実行委員会はわたしの体調が思わしくないため、出席出来ず、これが当日の失敗の一つに繋がってしまいました。
閉会式の会場の様子が思っていたのと違っていたため、それを想定して組み立てた進行に不具合が生じてしまったのです。
当日は早めに会場入りしていたので、その場でスタッフの方と相談して、修正することが出来ましたが、やはり、事前に自分の足で会場の下見をするのは大事なのだと感じました。
失敗といえば、閉会式での各企画担当からの報告をしてもらう際、制限時間を5分としたのですが、報告担当者に時間を伝える手段を用意するのを忘れていました。
通訳についてくださっていた方の機転で、途中から残り1分の時点で報告担当者にその旨を伝えるようにしてもらいましたが、その手段も報告される方の障害の内容によって異なるため、難しかったようです。
これは、わたしが無意識のうちにわたし(盲ベースの全盲難聴)の立場からのみ準備を進めていた結果だと思います。
障害の内容によって、コミュニケーション手段が変わってくることは頭では理解していたつもりですが、こうして様々な障害を持たれた方が参加しているイベントに関わってみて、改めてそれを実感しました。
普段はほとんど外に出ないわたしに、今回のような大役が務まるものか不安でしたが、通訳介助の方々、高橋理事長はじめ、他の理事の方々のお力添えのおかげで、何とかやり遂げることが出来ました。
今回のことは、わたしにとって非常に大きな経験となりました。
このような貴重な経験をさせていただけたことに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。
林 弘之
今年も友に会では県からの委託事業として、盲ろう者向け通訳・ガイドヘルパー養成講座を実施し、これを無事に終了することが出来ました。受講生の皆さんも、本講座を通して様々な意見や感想を持たれたようです。
ここでは、受講生を対象に実施したアンケートの中から一部を抜粋して紹介したいと思います。
研修日程について
9月、10月は 行事が多いので、時期をずらしてほしいという意見が多数ありました。
研修内容について
盲ろう者について、基本から学ぶことが出来た。
点字・手話など、初めて体験出来た。
盲ろう擬似体験は、良い体験になった。
屋外での介助をしてみたかった。
交流を、もっと増やしてほしい。
知識のレベルが各々違うので、難しく感じた。
交流会について
調理室の使い方、器具の場所などが分からず、調理に手間取り、直接交流する時間が少なかった。事前の説明が足りなかったと思う。
盲ろう者との意志の疎通の難しさを感じた。
盲ろう者は、皆違うので、通訳介助方法が各々違うことを、少し理解できた。
4回の講座だけでは、通訳介助は難しいが、これから、少しずつ交流しながら、共に成長していきたいと思う。
さて、全国盲ろう者協会が実施してくださっていた通訳・ガイドヘルパー派遣事業も本年度を以って終了となります。
今後は県での実施となり、財政難などの理由から厳しい状況となっておりますが、こういう状況であるからこそ、皆で協力して乗り越えていかなければならないと考えます。
そのためには、盲ろう者一人一人が自分も社会の一員であることを自覚すると共に、積極的に関わっていきたいという意志を示す必要があるのではないでしょうか。
平成21年2月15日(日) ボウリング大会
平成21年4月5日(日) 総会&お花見
詳細は、友の会ニュースにてお伝えします。お楽しみに♪
こんにちは。編集長の林です。
わたしが編集長を務めさせていただくようになってから早三回目の発行となりました今号ですが、お楽しみいただけましたでしょうか。
本誌は盲ろう者を含む多くの方の協力で発行されています。原稿依頼をお受けいただいた方、編集作業に協力してくださった方にはこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
今回はわたしも全国大会に参加したり、養成講座でお話させていただいたりと、活動の機会に恵まれた一年でした。今号を編集するに当たって、一つ一つ振り返ってみて思うことは、とても充実していたということです。そして、その充実感は、通訳・ガイドヘルパーの方々や、同じ友の会の方々に支えていただいたからこそ得られたものだということです。
自宅から一歩外に出るのにはとても勇気がいりますし、いざ出掛けるとなると、大変なことも多いでしょう。わたしも正直、一日が終わる頃には疲労困憊(ひろうこんぱい)です。しかし、それに見合うだけの、いえ、それ以上に素晴らしい充実感を得られると知りました。
原稿をお寄せいただいた盲ろう者の方々も、それぞれに良いものを感じていらっしゃることでしょう。本誌を通して、そうしたことを少しでもお伝え出来たらと思います。
平成20年11月13日
編集長 林 弘之