平成17年度

 

 

盲ろう者通訳・ガイドヘルパー養成研修会

【実施記録】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特定非営利活動法人 えひめ盲ろう者友の会


1        目的

盲ろう者の福祉に理解と熱意を有する者に、コミュニケーション手段及び移動介助の指導を行うことにより、通訳・ガイドヘルパーを養成し、盲ろう者の福祉の増進に資することを目的とする。

2        対象者

20歳以上で、盲ろう者の福祉に理解と熱意を有する者

(必ずしも、手話や点字を習得している必要はありません。)

3        講習会場

松山市総合福祉センター 5F中会議室

      愛媛県松山市若草町8−2  Tel 089-921-2111  Fax 089-941-4408

4        期日及び時間

1日目         9/11

      9:30        受付

      10:00      開講式

      10:30      オリエンテーション

      11:00      講義開始

      16:50      講義修了

2日目         9/25

      10:00      講義開始

      15:50      講義修了

日目         10/9

      10:00      講義開始

      15:50      講義修了

日目         10/23

      10:00      講義開始

      15:50      講義修了

      16:00      閉講式

      16:30      全日程終了

 

5        カリキュラム

月日

校時

時間

講座
番号

講座名

形式

9/11

1

11:00〜11:50

1

盲ろう者を取り巻く福祉行政の動向

講義

2

13:00〜13:50

2

盲ろう者とは?1(概論)

講義

3

14:00〜14:50

3

盲ろう者の話

講義

4

15:00〜15:50

4

盲ろう擬似体験1

擬似体験

5

16:00〜16:50

5

盲ろう擬似体験2

擬似体験

9/25

1

10:00〜10:50

6

盲ろう者のコミュニケーション1(総論)

講義

2

11:00〜11:50

7

盲ろう者のコミュニケーション2(弱視手話と触手話)

講義

3

13:00〜13:50

8

盲ろう者のコミュニケーション3(指点字とブリスタ)

講義

4

14:00〜14:50

9

盲ろう者のコミュニケーション4(音声、筆記、手のひら書き)

実習

5

15:00〜15:50

10

盲ろう者とは?2(各論)

講義

10/9

1

10:00〜10:50

11

盲ろう者の移動の介助1

実習

2

11:00〜11:50

12

盲ろう者の移動の介助2

実習

3

13:00〜13:50

13

体験実習盲ろう者と交流1

実習

4

14:00〜14:50

14

体験実習盲ろう者と交流2

実習

5

15:00〜15:50

15

体験実習盲ろう者と交流3

実習

10/23

1

10:00〜10:50

16

体験実習まとめ&感想1

講義

2

11:00〜11:50

17

体験実習まとめ&感想2

講義

3

13:00〜13:50

18

盲ろう者の通訳・介助理論

講義

4

14:00〜14:50

19

盲ろう者福祉の現状と課題および生活実態

講義

5

15:00〜15:50

20

通訳・介助者派遣事業について

講義

6        修了要件

 全講習時間の出席をもって修了したとみなし修了証を交付します。

1日目(9月11日)

 

受付

開講式・オリエンテーション

1 盲ろう者を取り巻く福祉行政の動向

2 盲ろう者とは?1(概論)

3 盲ろう者の話(講義)

4 盲ろう擬似体験1

5 盲ろう擬似体験2

1. 盲ろう者を取り巻く福祉行政の動向

「今後の障害保健福祉施策について」

愛媛県障害福祉課 身体障害者福祉係 係長 近藤章文

今後の障害保健福祉施策について

 


1 障害保健福祉施策の直面する課題

 

2 今後の障害保健福祉施策の基本的な視点

・障害者保健福祉施策の総合化

・自立支援型システムへの転換

・制度の維持可能の確保

 

3 障害者自立支援法案の概要

・法案概趣旨

・障害者自立支援法による改革のねらい 

・法案の概要(規定内容)

 

4 障害者自立支援法案における施策体系[総合的な自立支援システムの構築]

・福祉サービス等の構成

・福祉サービスに係る自立支援給付の体系

・地域生活支援事業

 

5 障害福祉サービスの支給決定・サービス利用のプロセス

・ケアマネジメントについて

・支給決定について

 

6 障害福祉サービスの利用者負担の見直し

・障害福祉サービスの利用者負担の考え方

・利用者負担の内容

・定率負担における月額負担上限額

・利用者負担に係る配慮措置

・定率負担:月額上限額設定、入所者等の個別減免等

・実費負担:入所施設における補足給付、通所施設等における食費負担軽減措置

 

7 自立支援医療

・障害に係る公費負担医療制度に関する見直しの必要性

・定率負担における月額負担上限額

 

8 障害福祉計画

・障害保健福祉サービスの計画的な整備

・障害者福祉計画の位置付け

2. 盲ろう者とは?1(概論)

講師  高橋 信行

1 盲ろう者って何?(定義)

 


2 盲ろう者の分類(障害の程度による)

(1)目が不自由

(2)耳が不自由

(3)耳と目の両方が不自由(盲ろう)とは?

 

3 盲ろう者の分類(経歴から)

(1)盲ベースの盲ろう者

(2)聾ベースの盲ろう者

(3)先天性の盲ろう者

(4)その他の盲ろう者

 

4 盲ろう者の不自由とは?

(1)「見えない・見えにくい」ことによって

(2)「聞こえない・聞こえにくい」ことによって

(3)3つの制約と孤独感

 

5 盲ろう者のコミュニケーション手段

(1)点字系コミュニケーション手段

(2)手話系コミュニケーション手段

(3)その他のコミュニケーション手段

 

6 福祉の狭間におかれてきた盲ろう者

 

7 我々は何をしようとしているのか?

(1)コミュニケーション支援

(2)情報保障

(3)移動の介助

(4)社会参加の場作り

(5)盲ろう者の存在やニーズの顕在化

 

8 全国盲ろう者協会および各地の盲ろう者友の会

(1)社会福祉法人「全国盲ろう者協会」

(2)各地の「盲ろう者友の会

 

3.盲ろう者の話

講師  林 弘之

1 私の障害

 

2 私の生い立ち

 

3 私の生活

 

4 私がしたいこと

 

 

4 - 5.盲ろう擬似体験 1.2

講師  森川美惠子

1 盲ろう疑似体験の目的

 

2 盲ろう疑似体験の方法

(1)アイマスクで目隠し

(2)耳栓+ホワイトノイズ

(3)体験課題

 

3 疑似体験

(1)二人一組になる

(2)1人は盲ろう者役、もう1人は介助者役

(3)体験課題実施

(4)交代して体験課題実施

 

4 ディスカッション

 

 

 


2日目(9月25日)

6 盲ろう者のコミュニケーション1(総論)

7 盲ろう者のコミュニケーション2(弱視手話と触手話)

8 盲ろう者のコミュニケーション3(指点字とブリスタ)

9 盲ろう者のコミュニケーション4(音声、筆記、手のひら書き)

10 盲ろう者とは?2(各論)

 

6. 盲ろう者のコミュニケーション1(総論)

講師  石川良子  中西信廣

 

7. 盲ろう者のコミュニケーション2(弱視手話と触手話)

講師  石川 良子

〈ろうベースの盲ろう者への対応〉

    聴覚障害者

@先天性・・・          1.両親が健聴者

                            2.両親がろう者

A後天性・・・          1.難聴者

      2.中途失聴者

B老人性難聴

○手話通訳時の注意点

・口臭に注意する(前日にニンニクを食べないように)

・服の色を考える(チェックや柄ものは見えにくい)

・背景を考える(ホワイトボードや窓側はまぶしい)

○ある盲ろう者との出会い

○触手話の方法

○弱視手話の方法

○通訳練習(実技)

    実際にテープの声を聞いて、通訳してみる。

 

8. 盲ろう者のコミュニケーション3(指点字とブリスタ)

講師  中西 信廣

1 点字の概要

 

(1)点字の沿革

 

(2)1マス6つの点から

 

(3)点字一覧表

 

2 ブリスタを使おう

 

3 指点字をやってみよう

 

4 点字を練習する方法

9. 盲ろう者のコミュニケーション4(音声、筆記、手のひら書き)

講師  鈴木 千草

         

音声通訳

盲難聴・弱視難聴の盲ろう者に行う方法で、比較的簡単な通訳方法と思われがちだが、難聴者の心理に配慮するとともに、通訳者としての自覚を持つ。

通訳時のポイント

@      補聴器側の耳に話しかける。

A      声の大きさ・スピードは盲ろう者に確認する。(サ行 タ行 マ行は聞き取りにくい)

B      状況説明をする(出席者 男女数 座席位置 年齢層 参加者の様子など)

C      発言者が誰かをはっきりさせ、話題が変わったら知らせる。

通訳者の問題

通訳の内容がバレバレで、自分の声だけが浮いているようで恥ずかしい。

話が聞き取れなかったり、話のスピードが速い場合は、「もう一度お願いします」とか「ゆっくり話してください」「大きな声でお願いします」などという勇気を持つ。

→通訳者としての自覚を持つ

 

実    技

 


筆記通訳

弱視難聴の盲ろう者に用いるコミュニケーションだが、文字の大きさ・筆記具の種類や使用する用紙がそれぞれ違うので確認する。また、手話を日常用いていても、専門用語が多い場合は筆記のほうが良いこともある。

速く書くための筆記技術

@      略字・略号を用いる(全国要約筆記問題研究会作成のものや、その場での取り決めなど)

    ー 補聴器    ー 難聴    ー 要約筆記    F― ファックス

    ボラー ボランティア    リハー リハビリテーション    他

A      カードを使う(よく出てくる言葉を事前に書いておく)

ありがとうございました    よろしくお願いします    挙手おねがいします

  休憩○分     拍手    質問はありませんか?    通訳待ち中    他

筆記者の交代

15分くらいで交代するが、発言者がかわったら交代・用紙3枚で交代などと決めても良い。

ポイント

・事前の打ち合わせー用紙(ルーズリーフ メモ ホワイトボード すべりの良い紙など)

               座る場所を決める

               どのくらい書くのか? (要点のみ  冗談も全部書く)

・発言者を明確にする  /をつける  名前が不明なら男/   若い女性/ でも可。

・ページ番号を書く。

・紙のサイズを小さくして早く手渡すとリアルタイムになる。

 

 

 


手書き文字

中途で盲ろうになった人が、家族や友人とのコミュニケーションとして用いるひとつの方法だが、手話や点字でコミュニケーションできない人も使う。手書き文字は誰でもできると思いがちだが、実際にやってみるとなかなか難しいので、慣れることが大切である。

 

手書き文字の方法

・盲ろう者の手のひらに指で文字を書く。

・盲ろう者になったばかりの人や、読み取りにくい人には、盲ろう者の左手のひらに

 盲ろう者の右手の人差し指を持って書く。

・手のひらがふさがっている時は、膝に書いたり、背中に書くこともある。

 

手書き文字の種類

・カタカナだけ読める。

・ひらがなだけ読める。

・カタカナ ひらがな 漢字 数字 アルファベット 何でも読める。

ただし、 「さらだにまよねーずをかけますか?」 は

       「サラダにマヨネーズをかけますか?」 のほうがわかりやすい。  

また、同音異義語は漢字で書くとわかりやすい。

     例―公園  後援  講演  好演

どの種類の文字を使うかは盲ろう者に確認する。

 

ポイント

 筆順は正しく書く。

 文の区切りは「、」か間を置く。

 爪を切り、濡れた手や汚れた手では書かない。

 話し手が誰かを伝える。

 書くスピードは盲ろう者に合わせる。

 

 

 

 

 

 

 

10. 盲ろう者とは?2(各論)

講師   高橋 信行

1  障害の程度による分類

2  見えにくさのいろいろ

(1)夜盲

(2)視野狭窄

(3)中心暗点

(4)屈折異常

(5)白濁                      

(6)羞明

3  難聴の分類

(1)音が聞こえる仕組み

(2)障害部位による分類

(3)程度による分類

4  聞こえ方のタイプ

(1)高音性難聴

(2)老人性難聴

(3)低音性難聴

5  補聴器の種類(形)

(1)耳穴型補聴器

(2)耳かけ型補聴器

(3)箱型補聴器

(4)メガネ型補聴器

6  補聴器の種類(アンプ)

(1)アナログ・リニア

(2)フルデジタル

7  補聴器の不便さ

(1)補聴器をつけても普通に聞こえるようになるわけではない

(2)余分な音がやかましい。

(3)メンテナンスの必要性

8  弱視難聴者に対する配慮事項

(1)適度な明るさの確保

(2)まぶしさの軽減

(3)文字を見せるときは

(4)時間がかかることを理解する

(5)目の前に持っていっても見えない

(6)通じやすい話し方とは

 

3日目(10月9日)

11 盲ろう者の移動の介助1

12 盲ろう者の移動の介助2

13 体験実習盲ろう者と交流1

14 体験実習盲ろう者と交流2

15 体験実習盲ろう者と交流3

11 − 12.盲ろう者の移動の介助

講師  村上 容子

1 基本姿勢

(1)盲ろう者は介助者の肘・肩に手を置く。

(2)盲ろう者は介助者の一歩、後ろに位置する。

(3)肘や肩で誘導するような気持ちで。

 

2 基本歩行

(1)介助者が一歩先を歩き、盲ろう者はその後をついて歩く。

(2)介助者の幅+盲ろう者の幅であることに注意する。

(3)歩くスピードは盲ろう者にあわせる。

 

3 狭い場所・危険箇所

(1)体を進行方向に向かって斜めにする。

(2)ゆっくり歩く。

 

4 階段・段差

(1)階段や段差の直前で一旦停止。

(2)肩や肘におかれた盲ろう者の手をぽんっとたたいて注意を促す。何らかのサインを決めておくとよい。

(3)慎重に一歩を踏み出す。

(4)この時、盲ろう者の足元を見ないようにする。

(5)階段・段差の終わりで一旦停止。

(6)盲ろう者が階段や段差を終了して一旦停止したのを確認して再び歩き出す。

(7)ほんの少しの段差でも恐怖を感じるので注意する。

 

5 その他

(1)危険な側を歩かせない。

(2)必要に応じて、安全な場所で状況説明する。

(3)階段・エスカレータ・エレベータがある場合は本人に選択させる。

(4)カーブは、曲がったことがわかるよう直角に曲がる方がよい。

(5)介助は「二人三脚」お互いの意思疎通が大切。

 

 

13 - 15. 体験実習盲ろう者と交流1.2.3

講師  鈴木千草  村上容子  松本雅美

1 目的

NPO友に会」の交流会に参加し、実際に盲ろう者と触れ合うことによって、これまで学んできたことを確認し、さらに学習を深めるとともに実践力を養う。

 

2 活動内容

香入りマスコット作り

4日目(10月23日)

16 体験実習まとめ&感想1

17 体験実習まとめ&感想2

18 盲ろう者の通訳・介助理論

19 盲ろう者福祉の現状と課題および生活実態

20 通訳・介助者派遣事業について

閉講式

 

 

 

16 - 17. 体験実習まとめ&感想1.2

講師   鈴木 千草

・グループに分かれての話し合い

 

 

 

・各グループのまとめ発表

 

 

 

 

・コメント

 

 

 

 

18.盲ろう者の通訳・介助理論

講師  松本 雅美

1 盲ろう者の制約と通訳介助者の役割

(1)盲ろう者の3つの制約

(2)通訳介助者の役割

(3)盲ろう者の自立と社会参加

 

2 具体的な通訳介助

(1)コミュニケーション支援 (通訳)

(2)情報の提供 (目や耳からの情報を伝える)

(3)移動の介助

 

3 通訳介助者の心得

(1)盲ろう者の主体性

(2)守秘義務

(3)プライバシー

(4)活動

(5)知識

19.盲ろう者福祉の現状と課題および生活実態

講師   高橋 信行

1 盲ろう者の存在

(1)全国における盲ろう者数

(2)愛媛県における盲ろう者数

(3)男女比(以下のデータはH7全国盲ろう者協会登録盲ろう者150人で調査)

(4)年齢分布

(5)障害程度による分布

 

2 盲ろう者の生活実態

(1)職業

(2)教育

(3)一人歩き

(4)課題

 

3 盲ろう者に対する福祉の現状

(1)社会福祉法人 全国盲ろう者協会

(2)盲ろう者友の会

(3)通訳介助者養成事業

(4)通訳介助者派遣事業

(5)県内の通訳介助者数

 

4 社会への参加機会

(1)各友の会の行事

(2)全国大会

(3)中四国盲ろう者大会

(4)友の会指導者研修会

(5)全国盲ろう者団体連絡協議会

(6)メーリングリスト

 

5 盲ろう者友の会の特色

(1)当事者・支援者共同参加型

(2)障害を持った方の参加

 

20.通訳・介助者派遣事業について

講師   鈴木 千草

・通訳・介助者各位(16年版)を配布して説明

 

 

・相談員の登録手続き

 

 

・報告書の作成について

閉講式

21名の方が修了証書を授与された。

 

 

 

 

 

問い合わせ先

791-8016  松山市久万ノ台594-5

Voice 090-7780-8404  Fax 089-926-0282

tomonikai@db-tarzan.no-ip.info

http://www.db-tarzan.no-ip.info/tomonikai/

特定非営利活動法人 えひめ盲ろう者友の会